日本人メジャーリーガー、投手編|マック鈴木
現在、名門ボストン・レッドソックスで、
リリーフ陣の一角を担い、活躍を続けている、
田沢純一投手は、日本プロ野球への入団を拒否し、
直接メジャーリーグ入りを選んだ、稀有な選手である。
現在の活躍をみる限り、その判断は、
とても正しかったように思われるが、
2008年当時は大問題だった。
その後、高校卒業後メジャーリーグ入りを志望しながら、
日本プロ野球に入団した選手を見るにつれ、
判断の難しさを思わずにはいられない。
今年で、野茂英雄がメジャーリーグにデビューしてから丸20年。
1996年、史上初めて、日本のプロ野球経験のない、
日本人メジャーリーガーが誕生していたことは、
意外と記憶のかなたにある。
その名はマック鈴木。
シアトル・マリナーズを皮切りに、4球団を渡り歩いた後、
2003年に逆輸入選手として、ドラフト2位でオリックスに入団という、
野茂とは違う、開拓者の道を歩んできた選手だった。
メジャー通算勝利数は、9年で16勝と、
正直それほど活躍したわけではない。
しかし、日本でプレーした後、台湾やメキシコ、さらに、
日米両独立リーグでのプレーと、これほどグローバルに、
野球生活を送った選手は他に見当たらない。
マイナー生活時、相手チームに、NBAを引退し、
一時期メジャーを目指していたスーパースター、
マイケルジョーダンがいたことは、よく知られている。
その各国での経験を生かして、これからの野球選手を育ててもらいたい。