日本人メジャーリーガー、野手編|井口資仁
2002年に新庄剛志、2003年に松井秀喜、2004年に田口壮と、
3年連続で日本人野手がワールドシリーズの舞台に立ったが、
惜しいところで敗退を喫し、ワールドチャンピオンに、
なることはできなかった。
初めて日本人選手でワールドシリーズ優勝を経験したのが、
2005年にシカゴ・ホワイトソックスと契約した、井口資仁選手。
日本時代は、強打の内野手だったが、
開幕からチームバッティングに徹し、ホワイトソックスを、
86年ぶりにワールドチャンピオンに導く原動力となった。
それは当時監督のギーエンに、
「俺にとってのMVPは井口だ。彼がいたからこそ、
スモールベースボールができたんだ」
と、言わしめたことに集約されている。
また、井口は守備力も高く評価された、
初の日本人内野手でもある。
ゴールドグラブ賞には届かなかったものの、
リーグ監督が選ぶ2006年、「最も守備のいい二塁手」の、
2位に選出されている。
他の日本人内野手がエラーを連発し、
日本人内野手の評価が、低下の一途を辿っていた時の話である。
ホワイトソックス、パドレス、フィリーズと渡り歩いた後、
日本球界に復帰し、千葉ロッテマリーンズを優勝に導いた。
イチローや松井秀喜ほどの評価は受けていないが、
シカゴでは世界一メンバーとして、根強い人気を誇っており、
その実力はもっと高く評価されてもおかしくはないものだ。
キャリアの晩年に入っている井口選手だが、
勝負強いバッティングは、未だに健在。
ここのところ低迷の続く千葉ロッテマリーンズだが、
ぜひ有終の美を飾ってもらいたいものである。